Friday, January 24, 2014

宗教によっては「不浄な動物」という概念があることは理解しないとね

昨日はサンフランシスコ市内の Crustacean Restaurant という有名らしきレストランでカニを食べました。


で、今日、こんな大きいカニ 食べたんだよーみたいな話を職場の人としてたら、ユダヤ教の方から「君が良かったんならそれはうれしいことだけど、僕はKasherで禁じられているから、これを美味しそうだねとはいえない」みたいなことを言われて、最初は意味がわからずきょとんとしてしまいました。

教えてもらったところによると、ユダヤ法で清い動物と不浄な動物という概念があり、エビとかカニといった甲殻類は不浄なので、食べられないそうです。これは旧約聖書に書かれていることだそうです。

イスラム教とかヒンズー教でも似たような教義がありますが、日本人の慣習としては、清い動物・不浄な動物が明確に定義されていることがなく、最初は戸惑いましたが。例えば、日本人が中国に行って、屋台に昆虫が食べ物として売っていることに嫌悪感を感じたりすることもあるでしょうし、程度の差こそあれ、どこの文化にも似た概念があるのでしょう。

日本にいれば意識することはうすいですが、外国に行くと、ベジタリアンの人とか、特定の宗教の方と食事する機会があれば、こういう点は注意しないと相手に不快な思いをさせてしまうかもしれないので要注意だと思いました。

Wednesday, January 22, 2014

同じ解雇でも fire と layoff は意味が違う

先日、飲み会の2次会でアメリカ人と日本人で、主に仕事の話をしていて、話題の1つとして、fire と layoff の話になりました。これは日本語に訳すと両方とも「解雇」ですが、両者は解雇の理由が異なります。

fire は、従業員側に問題があり、解雇される場合の解雇を言うそうです。勤務態度が悪い、能力が低い、問題を起こしたなどなど。fire された場合は、失業手当(unemployment benefit)や退職金(Severance)がもらえないそうです。

layoff は、会社の財政難により、従業員を雇用できなくなった場合の解雇を言うそうです。
例えば、以下のような場合です。

  • 業績が悪くなり株主から人件費カットを要求されて、従業員を○○%解雇する。
  • 業務が時代似合わなくなり、採算が取れなくなった部門をなくし、従業員を解雇する。
layoff された場合は、失業手当(unemployment benefit)や退職金(Severance)はもらえるそうです。

私自身、この辺の違いをちゃんと理解せずに、解雇をlayoffと呼んでいましたが、非常に勉強になりました。ちなみにネットで調べていると、fireやlayoffは口語的でdismissの方が少し高級な印象があるそうです。

ということで、今回は言葉の定義の話でしたが、また今度は日米欧の雇用に対する考え方の違いなどにも触れてみようと思います。

Friday, January 10, 2014

日本とだいぶちゃいまんな問題:アメリカ企業の働き方

気がついたところから、日本企業とアメリカ企業の比較を書いていこうと思います。どちらが良いというのは特にありません。どちらにも良いところ、悪いところあります。
また、ここで言うアメリカ企業とはサンフランシスコ・ベイエリアの企業に所在する私の今の勤務先のことであり、アメリカ企業全般的にそうかどうかは確認していません。

勤務時間

  • 今の勤務先はいわゆる裁量労働制で、出社時間・退社時間は自由で、自宅勤務にするか出社するかも自由です。社員の自由で事前に許可はいりません。
  • 日本の企業は勤務状況を細かく管理しますし、細かいことも上司の許可が必要ですね。

昼休み

  • アメリカの人は飯食う時間もバラバラです。早い時間に昼飯とっている人もいるし、3時くらいに昼飯を食べている人もいます。また、昼飯に出て二時間くらい帰ってこない人もいます(ごくたまにです。いつもそうというわけではありません)。
  • 日本の人は昼休みが12時から1時までと決まってたら、全員きっちり12時に飯に出かけて1時までに帰ってきます。1時から打ち合わせとかなくてもちゃんと帰ってきます。

休憩場所

  • 今の勤務先は休憩場所がオフィス中央にあって、いつでも誰かくっちゃべってます。これはヨーロッパの会社でも見かけますね。
  • 日本の企業には休憩場所がなかったりします。休憩したいならわざわざ外に出ないといけなかったり。皆が働いてる側で私語なんて怒られますね。

家族の用事で有給取得

  • アメリカの人は学校のイベントとかで休み取る人多いそうです。仕事より家族の方が大事だからだそうです。
  • 日本のお父さんも家族は大事でしょうけど、学校のイベントに参加するために有給をとる人は少ないでしょう。

総論

  • 総じてアメリカは個人の自由を尊重する社会、日本は所属するコミュニティに忠誠心を示すことが尊ばれる社会と言えるでしょう。
  • 個人的には日本人はアメリカ企業で働けるけど、アメリカ人は典型的な日本企業では働けない気がします。束縛されすぎて嫌になって辞めそう。

Tuesday, January 7, 2014

1/6は公現祭(Epiphany)の日、東方の三賢者による幼子イエス訪問および洗礼を祝う日です

12/23から1/3まで長々とお休みいただきまして、1/6が仕事初日でした。

出社したら、職場のレイモンドというおっちゃんが、ケーキがどうたらこうたら、王冠がどうたらこうたら、イエスがどうたらこうたら、何か言ってきて意味不明なので、筆談に持ち込んで話を聞きこみました。

苦労の結果、聞き出したのが 1/6 は新約聖書に書かれている、東方の三賢者(メルキオール、バルサダール、カスパール)がベツレヘムに住む幼子イエスの元を訪れ、洗礼を行ったことを祝う日(公現祭)だそうです。三賢者とイエスの話は、わりと有名な話なので、私でも知っていましたが、1/6 にお祝いすることは知りませんでした ^^;

ちなみに英語では公現祭を Epiphany といいます。Epiphany の辞書的な意味は「突然のひらめき」や「直感」を指す言葉だそうです。おそらく三賢者が星を見てユダヤ王の誕生(イエスのこと)を予見したこと、「ミカ書」の予言にそってベツレヘムを訪れてイエスを発見した一連のできごとのことを指しているのだと思います。

さらに聞き出すと、公現祭の日にはケーキの中に小さい目印を入れておいて、それを食べた子が王様になれる(王冠をもらえる)みたいな遊びをするとかいう話をしていました。(私の聞き間違いかもしれませんが。)

この前、ホリデイシーズンの主要なお祝いについて、このおっちゃんに聞いたので、キリスト教のお祝い関係を教えてくれたのだと思います。実用性のある知識ではないですが、アメリカに来なければ知らなかった知識なので、へーっという感じで面白く聞くことができました。

Sunday, January 5, 2014

レンガ型組織と石垣型組織

SONYとマッキンゼーとDeNAとシリコンバレーで学んだ グローバル・リーダーの流儀」の中でアメリカと日本の組織に対する考え方が以下の様に対比されています。海外の会社と仕事する際、あるいは多国籍な人の組織でマネジメントをする場合、こういう組織に対する考え方の違いに気を配らないと、何かと問題が起きるよと指摘されております。手元に書籍があれば「レンガ堀と石垣」の節を参照してください。

  • アメリカ=レンガ型組織。枠組みを作ってから人を当てはめる。
  • 日本=石垣型組織。まず人ありきで、それぞれの能力や必要に応じて人を割り振る。

アメリカ企業の場合、まず事業戦略に応じて先に「ポジション」が決められ、そこに人があてがわれます。

  1. 北米市場で○○をやっていきたい
  2. それをやるためには、こういう経歴とスキルをもったプロダクトマネジャーを雇用する必要がある(ここでジョブ・ディスクリプションが用意される)
  3. エージェントを通じて採用広告が出される。

今の勤務先にもこのレンガ型組織のピラミッド構造の図を見たことがあります。全員の役割は明確に決められており、その役割こなすためにその人を採用したので、その人はジョブ・ディスクリプションに書かれたことしかやりません。

日本企業の場合、まず人があてがわれて、その後に状況に応じてその人の役割が決められていきます。書籍で書かれているのは以下のような人事案件。

  1. ある海外事業部に欧州担当のA部長、中近東・アフリカ・アジア担当のBさん、南北アメリカのCさんがいる
  2. Bさんの部下のDさんが成長してきた。彼にそろそろ大きな役をつけよう。
  3. 中国市場が大きくなってきたので、中国をアジア事業から切り離し、Dさんを中国担当課長にしよう

まずこの人をこれくらいのポジションに割り当てようという意識があって、その機会があったらその人を昇格させようという話です。私もそういう人の待遇が先にあって、人事とか組織が決まる話は何度か決まる話はあります。

著者によると、アメリカの方は昔の騎士の契約社会の考え方が受け継がれているのではと指摘しています(ヨーロッパの契約の考え方がアメリカにも受け継がれたという意味)。つまりは騎士はその都度、雇用契約を結んだ領主に使えますが、あくまで雇用契約であって、契約を破棄した場合は違う領主に仕えることは全然ありです。アメリカの場合、雇用市場が流動的で、常に人材が雇用市場に流れている(つまりは定期的に人がレイオフされている)ので、必要に応じて外から取ってくることが比較的用意である点もこの考え方を支えているのではと思います。

日本の石垣型組織の方は、日本の封建制度が影響を与えているのではと指摘しています。つまり、一度、領主に使えたら代々その領主のために尽くすというスタイルです。雇用市場が流動的ではないので、何か事業をやる際にはまず社内の人を活かす必要があるので、まず社内の人をどう活用するかという発想になるので、人ありきになるのでは?

で、両者の比較ですが、レンガ型組織の方が責任が明確で想定している範囲では意思決定が早くなる傾向がありますが、想定外の事態に対してはポテンヒット(担当者が誰もいない)が起こりうるようです。

石垣型組織の場合、想定外のことであっても自然発生的に誰かが埋め合わせてくれる柔軟性がありながら、責任範囲が曖昧で意思決定が遅いとのこと。

ただし、どちらの組織が優れているとは一概にはいえない気がします。事業の方向性がはっきり決まっている場合、アメリカ型組織の方が効率が良いように思います。一方で、渋谷の社長が指摘している通り、事業転換を素早く切り替える必要がある状況の場合、まずは良い人を揃えてからどこに向かうかを決める方が良いという指摘もあります(「ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則 」にも同様の指摘があるとのこと)。

えっと、だらだらと書いてしまいましたが、結局何がいいたいかというと、日本の人に何かお願いするとわりと柔軟にやってくれたりしますが、アメリカの人にお願いする場合はこの組織のピラミット構造(レポートライン)を意識して適切な人にお願いしないと、それは私の仕事じゃないと取り合ってもらえないこともあるので気をつけてねということです。

(私の勤務先は、わりと柔軟に対応してくれる人が多いので一概にアメリカはどーとかいえないんですが)

Friday, January 3, 2014

自分の生活圏にアメリカ生まれのアメリカ人が意外と少ない

アメリカというのは移民の国ですし、サンフランシスコ・ベイエリアは世界中からソフトウェア関連企業の職を求めて人がわんさか集まってくる国際的な街です。必然的に外国人の比率はかなり多いです。

例えば、実際に私の生活で関わる人といえば以下ですが、この中でアメリカ生まれのアメリカ人と接する機会があるのが○付けたところです。

  • アパートの大家さん・・・×(カナダ出身)
  • 職場
    • 所属チーム・・・×(SFオフィスのエンジニアリングの人はウクライナ・ロシア・中国とか外国人だらけ)
    • 周辺チーム・・・○(マーケティング、営業、カスタマーサポートとかにアメリカ生まれの人多いけど、中東やヨーロッパからの移民も多数)
  • 所属コミュニティ
    • 阿波踊り・・・×(日本生まれの人中心)
    • Language Exchange・・・○(日本に興味持っているアメリカ人多し)

しょっちゅう会うのは基本的に職場の人ですね。その中で一緒に仕事する、所属チームの人は外国人だらけです。しかもバグ管理システム・メール・Skypeなどを通じてやり取りしているのは、ヨーロッパの人です。

所属チーム(エンジニアリング)以外の人は、アメリカ生まれの人が増えますが、それもヨーロッパ(ドイツ、フランス)やロシア・ウクライナの人、イスラエルの人が多いです。

彼らはアメリカで働いてて、アメリカ国籍をとっている人もいるでしょうが、おそらくアイデンティティはアメリカ人ではないでしょうから、一概にアメリカで住んでいる人に対してアメリカではあーだーこーだ言えない状況ですね。

私自身は、サンフランシスコ・ベイエリアは、このようないろんな国の人達が集まって、東京のようにいろんなレストランがあって、外国人に対してオープンな雰囲気がある点は良いと思います。

いろいろと苦労するとは言え、外国人に対して寛容な人が多いのは助かっています。内陸の方はアメリカ生まれアメリカ育ちのアメリカ人が多数派で、状況は少し違ってくるでしょうから(これはあくまでも僕の推測)。

母親がサンフランシスコで嫌だなと思ったことトップ8

10個書こうとして途中で終了^^  いやな思いはなるべくさせないようにしてたけど、まあしょうがないか。この辺も含めて海外を体験したと思っていただきたいっすね。。

8位 トイレがどこの店にもない


アメリカの場合、ホームレスが集まってこないようにするためか、トイレをお客さん向けに貸さないお店多い。日本だとコンビニがあちこちにあって、基本的にトイレはだれでも使えるから。

7位 トイレでかい!日本の3倍ほど。


たしかにそうね。僕は慣れちゃったけど。

6位 トイレのドア、上下に隙間が開いてて隣の人の靴が見えてた。


僕はそういうの見たことないけどね。驚いたそうです。

5位 サンフランシスコのすごい坂


おれも坂は困ってる。

4位 当たり前だけど日本語が通じない


アメリカの人にも、日本は英語通じないからなんか旅行が不安と言われます。

3位 入国審査を待っている間、写真撮影しようとしたら怒られた


それはあなたが悪い。

2位 真夜中にホテルの非常ベルが鳴った


大晦日の夜、鳴ったそうです。私は自分の家にいたので、英語できない2人で心細かったそう。こういう時、海外旅行は不安に感じるでしょうね。

1位 乗客がバスの運転手を大声で罵っていた


バス停に降りそこねたくらいで、ある乗客が激昂して運転手を罵り始めました。周りの女性もぶるぶる震えてて、勘弁してよと思いました。

Thursday, January 2, 2014

うちの母親がサンフランシスコでよかったと思ったことトップ10

10位 ゴールデンゲートブリッジの裏の山でハミングバード(ハチドリ)に会えた。かわいかった。


ハチドリってこういうやつですね。偶然、うちの兄が見つけて、写真を取りました。今回、初めてハチドリの英語名を知りました。両方ともあの羽根音に由来する名前なんですね。

9位 フィッシャーマンズワーフ、アシカのハーレム


誰か餌付けしてるの?ってくらい多いよね。

8位 信号の止まれが手のひらマーク。


手のひらが止まれの合図、歩いているのが進めの合図。こういう身近な物ほど違いに気づき、驚くようです。

7位 りみこさんの行動力、運転スキルすごかった。クリス先生とお知り合いだったことにびっくり。


りみこさんは阿波踊り連の連長さんであり、徳島県人会の会長さんです。親切にも初日と2日目に市内を案内していただきました。くねくね通りで有名なランバート通りも車で通って頂きました。

ちなみにクリス先生ってのは僕が中学生の頃に出身中学校にAETとして赴任していたイギリス人の先生です。クリス先生が赴任する前からお知り合いだそうで、世間はせまいですな。

(意外と順位低くてすみません、恩知らず><)

6位 入国審査の人、日本語うまかった。ジャッキー・チェンみたいやったけど。


どきどきして入国審査を受けたら、担当者の方は片言の日本語を話し始めたそうです^^;

5位 アルカトラズ島、見たかったから見れてよかった。


クルーズ船で横通っただけだけどね。。

4位 初のホームパーティー。大家さんの奥さんが百人一首に興味持っててびっくり。


大家さん夫婦と家族で寿司・たこ焼きパーティーをやりました。奥さんがアンティークの絵画の収集が趣味で、100年前の百人一首の版画を持ってました。百人一首に興味を持ってたことに驚きでした。

3位 洋平、英語うまいこと。旅行中に出会った人と巧みに話してて頼もしかった。


かつて乳飲ませてた子供にアメリカを連れられて旅行できるとは思わなかったとのこと。

2位 シルク・ドゥ・ソレイユのとかげ男、バランス棒の演技


これは僕も初めて見れてよかったです。オルタナ・ロック+サーカス+手品+中国雑技団+新体操な内容。

1位 ケーブルカーで洋平コール


サンフランシスコ名物のケーブルカーに乗ったところ、運転手が僕の名前と出身国を聞いてきて、「洋平、坂道とカーブに来たらウゥーレーイと声を上げるんだ!」と言ってきました。皆と一種に叫んだら、皆で「洋平!洋平!」とコールが始まったのには驚き。
ケーブルカーはただの交通手段ではなく観光名所の一つなので、観光客を楽しませるのが仕事なんですね。

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以上です。総じて母親と兄には楽しんでもらえてよかったです。ただ、父は透析をやっているので、旅行はできないのが残念でした。