Saturday, March 8, 2014

『「ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国」を読んで」』を読んで

プログラマの思索 - 【公開】第30回IT勉強宴会「最近感じる日本企業のITの問題と展望~「ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国」を読んで」

いつも読んでいるブログが日米の企業文化の違いについて言及していたので、さらに私もコメントしたいと思います。引用元では、いろいろ言及されていますが、ここでは日本企業の権限が分散しすぎて決められない問題についてのみ。

日本企業の悪い特徴の一つが、権限が分散されすぎる、あるいは権限が現場にないことだと思います。これによって、(取引先のお客さんが)上司を説得するためのコストを多大に強いているように感じることは度々ありました。そして時には何ヶ月も何も決められずに時間だけ経ったりすることも。現場の話に疎い人に説明するために資料を噛み砕いて、やや多めに用意したり、承認フローが長かったり、ダメな合議制になっていたりすることは往々としてあると思います。

欧米企業の場合、ポジションと権限は一緒にあり、こういう意思決定の遅延は起こさないようになっている印象を受けます。

どういうことかというと、あるプロジェクトをやりますという話になると、そのプロジェクトの問題構造を分解して、どういう役割と権限のポジションが必要になるかを枠として決めて、その枠にあった人をアサインするという流れを取り、基本的にそのポジションに見合った事項はその人に決めさせる事が多いようです。

日本の企業より現場への権限委譲がしっかりしている印象で、アサインされた人は自分のポジションの範囲内で決められることは、上司の許可を取ることなく、バシバシ決めていきます。逆を言うと、バシバシ決めるために、ポジションを定義しているのです。つまらないことで、いちいち上司にお伺いを立てようとするとそれはお前の仕事だからお前が決めろと言われるでしょう。

(注意すべきは、自分のポジションを越えたことをやろうとすると、越権行為になったり、他人の仕事領域を侵すことになるので、当たり前ですが怒られます。)

こういう意思決定の仕組みは、欧米に見習うところがあるように思います。ある意味では、欧米企業は社員を大人扱いしてて、日本企業は社員を子供扱いしているのではと感じます。

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